山椒第三回

盲目コッペリア/一本杉

■Zoome Link

meim : 実のところ、氏の作品は我が強く、個人的には嫌いだったのですが、この作品はそういった面があまり見られず
meim :単純ではあるものの、今まで培ってきた技術を活かして非常にキレイにまとめている。そういう風に感じました
もんぢゅ:私も同じように氏の作風はこのままこの路線でいくのかと、残念に思っていた部分があったんですけど、こうきたかって思いましたね。
meim :私的には、今回の山椒の中で、また、氏の作品の中でも一番好きな作品ですね
spline :今までの強みだったテキストを抑えた、って冒険作ですね。
spline :私は結構怒涛のように連打されるテキストが好きだったのですが、こういうのもいいなぁと思いました。
もんぢゅ:あれを強みに思えないんですよね、私。
もんぢゅ:これってちょっとしたショートストーリーになってると思うのですが、何回か見てると最初のピアノ引く手っていらないなって思えるんですよね。
もんぢゅ: ストーリーではないか
spline :ピアノと背景という少ない情報量で次はどうなるのかっていう期待があるので、私はピアノあった方がいいかと思いました。
もんぢゅ:出だしのインパクトを取るとありなんですよ。ただこいつだれやって思うと邪魔なんですよね。

meim :ところで、雨降ってるのに結構晴れてるじゃん、ってのは無視した方が良い点なんでしょうかね
meim :映像としては、絶対にそこは絶対に変えられないところなんですが、明らかにそんな天候ではないという,,,
spline :雨降ってるほうが好きなのに晴れ間がのぞいて嫌だなぁ、ってことではないでしょうか
もんぢゅ:あんまり気にしてなかったなーwこの作品って朝日から始まって夜空で終わることに意味があるんで、そっち優先したら明るくなりすぎたとか
spline :画像は多いのに情報は驚くぐらい少ないですよね。
もんぢゅ:これ妄想なんすけど(原作知らないので)、水を媒介して世界を見ることのできる少女だとか勝手に思ってるんですよね
もんぢゅ:なんで私は情報量的には十分満足できるかな。個人差ありそうっすね
spline :あー、なるほど。もしくは日光が無理なアルビノとか。例がおたく丸出しですね、私。
spline :解釈に個人差が出てくる=じゅうぶんな情報量がないからだと思いました。
spline :そこがこの作品の面白いところですね。
もんぢゅ:そしてその分見る側にゆだねていると好意的に取ることもできると。
meim :ですね。この作品に関してはその人なりの解釈に委ねても全く問題ない、むしろそちらの方が良いように思います

アンドロジナス/伽藍堂天晴

■Zoome Link

meim :この方のムービーも一本杉さんと同様、苦手なタイプではあるのですが、扱ってるソースの好みが被ってる分余計に扱いに困ってます。
meim :前作同様、解釈に一癖も二癖もありそうな作品を、こんな感じで小綺麗に表現することに、原作ファンとしては、なんとも表現しがたい葛藤があるのですが
meim :お二方は、原作未読ということでしたが、どういう風に受け止めたのか気になるところなんですが、どうでしょう
spline :私は小奇麗とは逆の印象ですね。エッジが漫画なのでラフじゃないですか。
spline :それと幾何学的なオブジェがミスマッチで面白いなぁと思いました。
spline :テクノゴスというか、二挺拳銃みたいな90年代の雰囲気が好きですね。
もんじゅ:ミスマッチすぎて私は嫌いですね。ただの飾りってことならないなぁって思ってしまう。
もんじゅ:私の受け止め方だと曲がもう少し何とかならなかったのかなっと。これだけの映像作れるのに音ゲーから音楽もってくるかなぁって。
もんぢゅ:沢山聴いた上でこの選曲ってどうしても思えないんですよね。
もんじゅ:で、選ばれた曲が映像にあっているとは思えなかったので、んーってなってます。
もんじゅ:ここらへんの感覚は「また○○か」に近い嫌悪感ですね。
spline :ナルコレプシもそうですが、あえて分かりやすい有名な曲を選んだのではないかなぁと思ったのですが。
meim :分かりやすい曲を選ぶ必要性ってあるんでしょうか
spline :ストーリーラインが分かる人にしか分からないから、曲はせめてキャッチーなのにということではないでしょうか。
もんぢゅ:そうも取ろうと思えば取れますが、山椒っていうイベントの規模とか主催とか考えるとそうする理由ってないきがするなぁ
もんぢゅ:黒組的なノリだと思うんで。好きに作れ。作者が主役だ。みたいな。
meim :どちらかというと、この曲で作りたい映像があって、それに適当に好きな映像ソースを当ててみた、って印象ですかね

くちびるは、せんせーだけだよ?/藩田志信

■Zoome Link

meim :前作の"dote up a child"と同じソースでありながら、雰囲気は一転
meim :前作と今作で外面と内面を表現した、対となるよう意識して作られた作品なんじゃないかと思いました
spline :こういう作品になるのか、と意外でしたね。私は一番好きかな。
もんぢゅ:原作未読の上前作把握してませんでした、対っぽいですね。
もんぢゅ:子供の愛を求める心をここまで強いうたで表現するかって思いましたよ>splineさん
spline :むしろ原作より全然いいですよ。あんなのでよくこんなの作れたなぁって思います。
meim :確かに、今回のイベントの中では、一番見る人の内面に訴えかけてくる力が強い作品かもしれません。
もんぢゅ:対ってことで気づいたんだけど、前作はおとなびた感じを子供っぽい曲、今作は子供らしさを大人めいた曲で表現してるんですよね。うまいわ。
meim :それは気がつかなかった。確かにそうですね。上手すぎる
spline :あと、画面の白い部分の使い方がすごく巧いんですよね。
spline :ライン+パーティクルをレイ重ねしたのもそうですが、画面の余白部分の白色も無駄だと感じさせないのが凄いです。「大好きです。」
もんぢゅ:飾り方が適度なのが好印象ですね。多すぎず、足りなすぎず。
spline :ここまで巧いと、短編として考えられてるなぁってのが当たり前に見えるから怖いですよね。